2006年03月14日(火)
今年もみなさんの第二の故郷・亀岡で、観光の目玉となっている「保津川下り」の春の営業がいよいよ開幕しました。亀岡市から京都嵐山までの16キロの急流と渓谷を楽しむ保津川下り、今年の一番船には、保津峡開削の父・角倉了以に扮した関係者が農産物などを載せ下りました。
ただし今年は例年と少し違います。今年2006年は、保津川が保津峡開削工事を行ってちょうど400周年にあたる年なのです。これを祝って催された開削400年記念イベントでは、京都学園大学の現役生・人間文化学部の坂上航司くんが司会を勤めました。当日は小雨の降る悪天候の中、東映太秦映画村の俳優による時代劇の殺陣披露や、地元グループによる太鼓演奏などが催され、坂上くんの軽妙な進行とともに記念イベントに華を添えました。
保津川は1606年に京都の豪商、角倉了以(すみのくら りょうい)の手によって、険しい渓谷を開発。この事業により、丹波地方から京都・大坂(現・大阪)への水運ルートを開通させました。それまで、丹波地方で収穫された新鮮な野菜や良質な材木などは、人馬に頼って運搬していましたが、この水運ルートの完成により、大量かつ安全に運搬できるようになり、京都・大坂などの飛躍的な経済成長に大きく貢献することになります。
その後、時代は流れ、現在では亀岡市を代表する観光スポットとして変身。運搬を物資から観光客に変え、四季折々の美しい景観により多くの人を楽しませています。
*
そんな保津川下りですが、その存在は知っていても、意外と現役生の頃に利用された方は少ないのではないでしょうか。懐かしの母校に立ち寄った帰りには、保津川に揺られて嵐山へと、心の癒しを楽しむのもオツかもしれません。
コメントを残す